中古車・中古バイク・自転車業界のレポートポイント
- 現在の中古車・中古バイク販売事業は、店舗を構えずにFC(フランチャイズ)に加盟し中古車を販売するFC本部の主催するネットオークションを利用し客に販売する、いわば仲介の仕事として定着しつつある。
- 上記の理由よりPCの導入はもちろん、テレビオークションの導入などハイテク化を推し進め無店舗で、かつ人件費をなくし、無駄のない経営が成功のカギとなる
- 中古部品市場や古タイヤなどはリサイクル需要が多く、注目の市場となっている
- 特にビックスクーターなどの需要が高く、50ccなどの原付などの需要も都心部などを中心に根強い、もっとも他店との差別化を狙ったマニアック路線などの方法も1つである
- 二輪車の場合250cc以下の場合車検がない、出荷前の商品の検査とアフターケアを充実させることで顧客の信頼をどれだけ獲得できるかが成功の1つのカギとなりそうだ
- 中古の自転車を扱うリサイクル店はまだまだ少ないのが現状だ、役所などが開催している放置自転車のリサイクル販売などは毎月数時間で売り切れる繁盛ぶりだ
- 近年の自転車ブームにより市場は拡大している、なかでも一台数十万円もするようなブランド自転車の売り上げの伸び率は目を見張るものがある、電気自転車の存在も忘れてはならない
- 自転車業界に参入者が増えない理由は、圧倒的に足りていない人材にある。自転車も軽車両に該当し自転車安全整備士などの公的な資格があるが、その整備には資格が必要となるわけではない。しかし、販売する商品を整備する技術者は必要となるのは言うまでもない。この技術者をいかに確保するかがネックだ
業界 詳細レポート
中古車市場は2000年以降、年間販売台数800万台を堅持しており堅調である。トヨタなどはこの堅調な市場を見逃さず、自社の中古車を取り扱う事業を展開しこの中古車市場に参入してきたほどだ。もっとも、新車の売り上げ伸び率が頭打ちとなった影響もあるだろうが。
しかし、その販売形態はこの10年で様変わりした。中古車販売店と言えば、郊外に広い敷地を保有したくさんの商品を展示販売するといったスタイルが主流であったが、現在ではインターネットを利用した販売方法が主流となってきている。
この現象は、数字にも表れており2000年ごろから増加してきたインターネットでの中古車販売台数は、2006年に444万台を突破し全体のの50%以上を占めるまでになり、今現在も増加しつづけている。
これは、大規模なオークション会場を設け業者に対して販売を行う中古車市場の商品流通の変化も大きく影響していると考えられる。
現在の中古車市場は「大規模な買取専門業者」「店舗型中古車専門店」「オートオークション業」「FC(フランチャイズ)型個人売買仲介業」の4類型に分けることができる。
>「大規模な買取専門業者」
大きな資本(潤沢な資金)をもとに商品の仕入れに特化して事業展開する形態。トヨタのT-UPなどが有名である。個人がこの業種に参入するのは不可能と言っていい。大規模な企業などが参入者となっている。
>「店舗型中古車専門店」
所謂中古車販売店である。商圏は一店舗あたり20〜30kmと言われており、新規参入にかかる費用は概ね3000万円程度である。
この業態は、既に飽和状態であり熾烈な顧客獲得争いが繰り広げられている。さらに、無店舗型のFC(フランチャイズ)型個人売買仲介業なども登場し、状況はさらに厳しいものとなっている。
>「オートオークション業」
買取専門業者が兼業する場合が多い。主に、店舗型中古車専門店やFC(フランチャイズ)型個人売買仲介業等の事業者向けに販売を行い利益を上げている。1業者当たりの商品の保有台数は数十万〜数百万台と膨大で、新規での参入は難しい。TVCMなどでもおなじみの数社が現在この市場を独占しているといっていい。
>「FC(フランチャイズ)型個人売買仲介業」
上記のオートオークション業者から買い受けた商品を書いてである消費者に売り渡すといった業種である。通常、ホームページなどから顧客からのオーダーを取り付け、オークション業者の在庫と照らし合わせ顧客の代わりにその商品を競り落とし販売するといった形態をとる。このように受注・在庫管理などをオークション業者が行ってくれるので、かなりの低資金で開業することが可能で、副業としても人気がある。10万円程度の契約金を払い、FC本部(フランチャイズ)と契約し、販売ノウハウなどを得て開業するのが一般的で、成果報酬型のロイヤリティー制度を導入しているFCもある。
現状の業界動向から言って「FC(フランチャイズ)型個人売買仲介業で開業」⇒「売り上げを伸ばす」⇒「店舗型中古車専門店を開店」といった流れが一つの成功ステップとなってきている。
実際このようなステップを踏み「自宅開業の中古車屋」から「株式公開会社」まで上り詰めた強者も存在する。
いつの時代も古物商ドリームは”夢”では無いようだ。